手紙と言う映画
主人公は、幼くして両親を亡くした。兄と二人暮しをしていた。働きすぎで、身体を悪くした兄は、弟を進学させようと、金を工面する為に、空き巣に入ってしまった。そこへその家の主婦が帰って来て、目撃をされて、許しを願ったが、騒がれて、その家の植木バサミで主婦を殺してしまう。空き巣から、強盗殺人になってしまった。物語は、服役中の兄と弟の間の手紙のやりとりが主題である。弟は、世間から、人殺しの弟と差別される。何回も転職を繰り返し、引篭もりがちな青年になっていった。その日常の暗い生活の反動からか、お笑い芸人を友人と始めて、売れ始めてくると、ネットの「人殺しの弟だ。」という中傷の書き込みをされてしまう。離れられてしまうことを恐れて、事実を打ち明けなかった恋人やその家族から疎まれて、失意の中にあった。その彼を救ってくれたのが、噂の「沢尻エリカ」が扮する、彼に好意を抱いていた女性である。彼女は、兄貴の問題で、自暴自棄になっている状態で、兄と文通を絶ってしまっていたが、彼女は密かに弟になりきって、兄へワープロで手紙を出し続けていたのだった。その手紙の兄からの返信を偶然読んで、彼は非を悟る。やがて結婚して、子供ができるのだが、その子供も差別をされてしまう。「人殺しの血筋」。世間から逃げ出してしまいたくなる気持ちを、果敢に胸を張って生きて行こうと励ます妻。エリカ嬢が演じる妻は、ちょっと出来すぎた女性であるが、映画は結末のない状態で終る。先日、TBS系で放映された映画だった。最近、ベッドに入ってドラマなど観ていると、いつのまにか眠ってしまう傾向にあるが、久しぶりに最後まで、観ることが出来た。カミさんも同様である。
結末がない映画だからこそ、リアリテイがある。「人殺し」のレッテルは末代まで続くと、子供の頃から言われて来たが、こうした若い世代の感覚での世間感でも、差別は続いているのだと、改めて考えさせらた映画であった。
杉浦直樹演じる家電量販店の会長は、「世間の差別は当然なのだ。誰も人殺しの家系に係りたいとは、思わない気持ちは自然なのだから。」と、慰めているような、いないような表現で語りかける。これも然り。慰めようのない現実なのだから。
今朝のニュースも殺人事件を伝えている。今の日本、簡単に殺人を犯す人が増えているのではないか。一瞬の殺意が、未来永劫、人殺しのレッテルを貼られて親、兄弟、その子供、孫にまで、深い傷跡を残すのだということを再教育しなければいけない。この映画は、全国の学校で鑑賞させたい映画だ。文部省よ、早く手を打て。

「そうだ!そうだ!」
久しぶりのポジティブな考えに賛同します。
「三つ子の魂百まで」なのに、それをするべき親と、小学校低学年でも派生する「いじめ」の責任者である教師をこの世に存在させてしまった責任を感じている爺やより
投稿: Mr X | 2007年12月26日 (水) 09時56分